インシデントレベル別・報告の実例

インシデント報告の例; 【レベル0】⇒ 事前に気が付き、エラーは患者さんに到達しなかった(ニアミス)。

インシデントの内容 【持ち出し禁止品の返却し忘れ】
終業時刻の5分前(17時25分頃)になり、病児保育室から心理室ロッカーまで、使用していた道具や個人用のボックスなどを戻しにいった。その後、終業時刻の1分前になり、事務室の所定の位置に連絡ノートと名札を返却したが、個人データにログインするための認証用USBキー(院外持ち出し禁止物品)を返却し忘れてしまった。
帰宅中、返却し忘れたことに気が付いた。最寄り駅にて19時頃クリニックに報告の電話をするも診療時間外であり繋がらなかった。帰宅後、事務長にメールで持ち帰ってしまったことを報告し、指示を頂きたいこと、自宅にて厳重管理することを報告。事務長より次回出勤日まで厳重管理し、本件についてレポートで報告するよう指示を頂いた。

インシデント報告の例; 【レベル1】⇒ エラーは患者さんに到達したが、実害はなかった。あらたな処置や治療を必要としなかった。

インシデントの内容 卵摂取による、アナフィラキシー(皮膚の発赤、不機嫌)で受診された9ヶ月の女児。10倍ボスミン筋注の指示が医師よりあり、看護師2人で準備し、医師が処置をした。実際に準備した看護師が、10倍ボスミン液を作成するのが初めてだったので、復習をしようとアンプルを手にしたところ、日切れのものだったことに気付いた。すぐさま医師に報告し、患者に説明・謝罪した。15分後には皮膚の発赤は軽減していたので、そのまま帰宅とした。

インシデント報告の例; 【レベル2】⇒ エラーは患者さんに到達し、自院で可能な処置や治療を必要とした。

インシデントの内容 病児利用中に処置に呼ばれ(浣腸をするため)外来に向かう時に起きた。保育室を出て下駄箱に向かって歩いている際に隣の部屋に話しかけながら歩いていた。その為、靴をとろうとした時に、体制が崩れ下駄箱に衝突してしまった。(左のこめかみをぶつける)目の際に擦り傷を負ってしまった。処置室に行き、児が泣いていたので聞き取りをしケガに気が付いた。その後患部を冷やし、様子をみた。泣いていたので処置はせず保育室に戻り、落ち着くまでそのまま過ごしてしまい、その後看護からの内線で診察に誘導があり、院長先生の診察をうけた。特に処置はなく、経過を見ることとなった。事務長にも報告し、事務長から保護者に連絡をとってくださったが、連絡がつかず15時前に母より折り返しのお電話を頂き、保育士が事故の状況とケガの状態を説明した。お迎え時に診察室にて院長先生よりケガの説明をしていただいた。看護師からも補足して説明して下さり、その後保育士から1日の様子とケガ発生状況をシュミレーションしながら説明した。「経過をみていて心配な事がありましたらいつでもご相談ください。」と看護師、保育士両者から伝えた。

インシデント報告の例; 【レベル3】⇒ エラーは患者さんに到達し、他院への紹介や入院を必要とした。

インシデントの内容 8歳男児。昨夜からの発熱、嘔気で来院。軽度の咽頭発赤があり、溶連菌迅速検査が陽性だったため、咽頭痛の訴えはなかったが、抗菌薬を処方し帰宅させた。本日、高熱(40℃)が続くため再診。母親から「以前に尿路感染症で入院したことがあり、それではないか」と言われ、検査をしたところ、採血でWBC 16,000, CRP 17.6と高値で、検尿でも蛋白、潜血、白血球反応が明らかに陽性だった。上部尿路感染症と考えられ、紹介入院となった。

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